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デイケア 36日目

 約一時間のウォーキングをしてから、自宅の風呂とトイレを掃除して、コーヒーを一杯飲む…。ここ数日の朝のスタートシーンである。デイケアに向かう時間 が少々遅れても、コーヒーを入れて飲むという習慣が、ともすれば忙しくて慌ただしくなりがちな朝の時間を、束の間リフレッシュしてくれる。デイケアに遅刻 することは滅多にないけれど、そうした時間を自然に作り出す努力をするというプロセスが、巡りめぐって自分の心のゆとりとなっているように思う。現在の自 分の状態では長年従事してきたコンピュータ・プログラマとしての職務を果たすことは難しいが、ライフサイクルを整えつつリズムを作って時間通りにデイケア に出席することで、最低レベルの社会生活をしているという自己認識をしようとしている。仕事とリハビリは本質的に違うものかもしれないが、デイケアのプロ グラムや友人から得られる成果は大きいと思えるようになってきた。

Butsunehannzu

 金曜日はデイケア棟の掃除で始まるのが定例になっている。今日はその後でストレッチに参加した。いつもストレッチの中心でリードしてくれるメンバーさん がいるのだが、(国体出場予定の)ソフトバレーボールのミーティングに出席していたため不在だった。そのわりには参加メンバーが異様に多かったのは、僕が 知る限りでもっとも大勢だったかもしれない。ストレッチの後で以前にW・パウンドストーンの「パラドックス大全」の話をしたことのあるスタッフさんから、精神分析学の一種の「論理療法」についての説明を受けた。と言っても論理療法のイントロダクションだけで、その治療や学習方法など具体的に指導されたわけではない。論理療法ではA(出来事/Activating-event)B(信念・固定観念/Belief)C(結果/Consequence)の頭文字を取って、「ABC理論」 とも呼ばれているそうだ。一連の心的反応を「出来事→信念・固定観念→結果」に分解してから、さらに信念・固定観念を論理的に見直すことで、当初とは異な る結果(よりよい結果が望ましいが、過度の期待は持たない。無理なものは無理と認めることも重要、とのこと)を導き出す方法論だという。カウンセリングによる対話式の精神分析と似ているが、考え方を論理的に展開して見直すというメソッドが、患者自身で実行できるという点が評価できる。本質的な部分はまだまだ理解できていないのだが、広義には認知行動療法と言うこともできそうだ。実際、論理療法の提唱者であるA・エリス博士は、認知行動療法の祖父と呼ばれている。レクチャーを受けているときに気が付いたのだが、A→B→Cの各ファクターは、一方で仏教哲学に出てくるカルマ()の法則とその方便に言い換えることもできそうだ。以前に独習してきたとおり、仏教の究極的な目的は解脱であるが、その考え方を支えるのが三法印(あるいは四法印)となっている。カルマ()とは諸行無常な現世の姿そのものであり、その無限の変化は自らも含めて自然の摂理と説く。1)仏教論理療法はまさにその考え方に言及していて、人間の煩悩に塗れた信念と捻れた固定観念によって、正しいものの見方を失っているんだと思うんだな。アプローチは違えど考え方を変えていけば結果は少しずつ変わっていくものなのだろう。論理療法は近代のものだが、仏教がそのアプローチの正当性を証明してくれているのだから。...全文

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