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テクノロジーの光と影

 昨日のグーグルアラートに不思議な製品不良の記事が載っていた。

「らくらくホン ベーシックII」に“海外で通信できてしまう”不具合――ソフトウェア更新で対応
NTTドコモの「らくらくホン ベーシックII」に、本来国際ローミング非対応機でありながら海外で通信ができてしまう不具合が発生。ソフトウェアアップデートで対応する。

 一般的に「不具合を修正する」というのは、製品リリース後に発見された仕様と異なる外観や機能・動作などを、本来の仕様に合致するように改造(=修正)するということを意味していると考えていいと思う。だから、そういう観点からすると 余計な機能 は仕様外だとも言ってもいいだろう。しかしながら、この携帯電話の 不具合 が仕様外だとしても機能的には問題ないのだから、 わざとソフトウェアでローミングサービスを使用不可能にする という 修正 はいかがなものだろうか?1)これが例えば開発者が生粋のハッカーで、テトリスを無断でファームウェアに組み込んでいたとか、あるいは純粋にバグを埋め込んであった(通話不良、不意のリセット、発熱など)とかなら、即刻修正しなければならない。2)それと今回の本来使えない機能が使えてしまうという 不具合 は、少し性質が違うと思うのだ。

Cellularphone

 実は僕の頭の中にはこういった不具合にも似たアイディアが長年あったのだ。それは電車や自動車で走行中に使用することができる携帯電話の仕組みについて である。現在の最新の仕様はよく知らないのだが、基本的に携帯電話は基地局との間でダイナミックな通信回線の接続を常に試みている。携帯電話が通話中であ れ待受中であれ、基地局と携帯電話は通信回線をアクティブに保つことが求められているわけだ。(つまり、携帯電話は無線機とは違って基地局なしでは通話も ネットワークもつながらない、ということでなる。また、ひとつの基地局がカバーする地域や回線数には限度があるし、電波状況もことなるので、通話可能なエ リアをより広くカバーするためには、多くの基地局が必要になる。)電車の中ではペースメーカー3)と いうよりも公衆のマナーとして、自動車では運転の支障になるという理由で通話(とメール)を控えるように言われているし法整備もされてきた。でもそれって 規則の問題じゃなくて、技術の問題なのではないだろうか?そもそも携帯電話は移動通信には不向きなのだ。移動することで現在接続している基地局からの電波 強度が弱くなり通信品質が低下するため、複数の基地局とオンラインにしておく必要がある。その内ひとつとオンダイレクトで通信するが、高速で移動する場合 はどんどん基地局を変えていかねばならない。これは携帯電話本体だけでなく、分散コンピューティングによるトレーシング処理などのバックエンドのテクノロ ジの恩恵によるところも大きいのだ。

 つまり何が言いたいのかというと、 実現可能な技術であっても敢えて実装しない という勇気が必要なんじゃないか、ということである。携帯電話に限らずテクノロジの進歩は日進月歩で素晴らしいということは誰もが認めざるを得ない。ただ それを便利だからとか、儲かるからとかいう理由で大衆化してしまってもいいのだろうか?携帯電話の移動通信技術を実装しないことにすれば、電車や自動車で は携帯電話が使えない(停車していれば使える。)ことになるから、それが起因しているマナーの悪さや交通事故は減るかもしれない。もうすでにその利便性を 享受してしまっている我々に「携帯電話とはそういうものだから。」と言われても納得できないかもしれないが、テクノロジの追いかけっこをして「できる、で きない」みたいにしているのはちょっと滑稽なのではないだろうか?前に進むだけじゃなく、一歩後退してもいいと思う。テクノロジを含めて物質的な進歩はも ちろん大事なのだが、マナーや道徳観といったものを一緒に考えたならもう少し違った方向性が見えると思うんだけど。 ...全文

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コメント

合致って…なんだろう…?

投稿: BlogPetのはな | 2009/07/23 13:55

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